HOME > 制作工程について〜戦国武将陶人形ができるまで〜
制作工程について〜戦国武将陶人形ができるまで〜
1、構想武将の人物像を知る。
まずは、これから作る武将の人物像を知るところから入ります。
歴史書、雑誌、映画、テレビなどを調べたり、見たりします。可能な限り、現地取材もします。
武将の性格、内面、その時の武将の背景を自分なりに調査をします。
次に、肖像画から武将の顔の特長をとらえます。(ひげの特長、目元、口元が大事なポイントです。)
もう一つ、着ける甲冑をどれにするか。武将が実際に身に着けたであろう甲冑を調べます。

2、土の選定 何よりも素朴な土味を大事にしたい

主に私が使っている土は信楽土です。赤土、白土、黒御影土、近江御影土、磁器土、などが主なものです
土により、みな収縮率が違いますから注意して選定しています。
人形作りに合った粘りのある土を使いますが、出したい色目というものがありますから、荒っぽい土を使う場合も
あります。
3、造形(ボディ) 型にはまらず、自由な発想で作る
私の作り方は、基本的に「ひも作り」です。何よりも自由に造形できることが一番です。
土を縄状に伸ばし、巻きながら土を積み上げていきます。一定の太さの土のひもが重要です。
積み上げる時の「土のかたさ」も重要となります。柔らかいと作業はやりやすいですが、形がとりずらいです。
積み上げたひもをならして、ひも同士の結合をしっかりさせて、表面も綺麗にしていきます。

4、造形(顔)ユニークだけどその武将の雰囲気を出す

顔作りの一番のポイントは表情。神経を使うところです。
ユニークな顔なのでそんなに苦労していないように見えるでしょうが、結構神経を使って肖像画とにらめっこしながら作っています。
戦況を見つめる顔、目出度い顔、にらみつける顔、場面を想定して自分なりの顔に仕上げていきます。
5、造形(甲冑) その武将が使った甲冑を着せたい。

武将それぞれに特長のある鎧、兜を身に着けています。戦国甲冑の資料から選んで着せます。
問題は、「どうデフォルメするか」です。実際の甲冑は細部まで素晴らしい細工がされています。これを焼き物として「どう表現するか」はなかなか難しいことです。
雰囲気を残しながらデフォルメをし、土味が生きる甲冑にしています。
6、乾燥 あせりは禁物!ゆっくりゆっくり寝かせながらの乾燥です。

約一ヶ月、作品によっては一ヶ月半かけてゆっくり乾燥させます。あせりは禁物、ボディ、顔、甲冑が馴染みながら、一体となって乾燥していくのを待ちます。
7、素焼き はじめトロトロ、、、、。 10時間かけて750℃まで

細かい細工物という事と甲冑を着せていますので、ひび割れが出ないように常温から350℃までは
ゆっくりと温度を上げていきます。ここでもあせりは絶対禁物。
8、色着け 細心の注意と大胆さで下絵付け
素焼き表面に「下絵の具、釉薬」で色付けをします。ここでは、私の独自の色付けとなります。

9、本焼き 粘土人形に命を吹き込む 20時間かけて1250℃まで

還元焼成で20時間かけて1250℃まで上げていきます。1,250℃で1時間「ねらし」と
いってその温度で保持します。
10、窯出し わくわく、ドキドキの瞬間

三日間かけて窯の温度が下がるのを待ちます。
さあ!いよいよ窯出しです。どんな風に焼きあがったか毎回わくわくドキドキする瞬間です。
二ヶ月の苦労が報われる瞬間です。 今回もうまくいった様です。
11、上絵付け もう一段の味付け
本焼きが終了した作品に「金彩、銀彩、九谷」などの上絵を施し、もう一段の味付けをします。
750℃で再度焼成をします。そうして、完成となります。
























